横須賀市が携帯基地局の設置を許可

住民は横須賀市に許可取り消しを要求

 鎌倉市と藤沢市の市境に、横須賀市の上下水道のポンプ場があります。通常水道事業は県の管轄になっていますが、横須賀市の場合は市が管理しています。軍事基地の水確保のために国が独自に作ったルートが、そのまま残っているようです。

 さて、その横須賀市の土地に携帯基地局が設置される計画があります。横須賀市は、公共性があるとの理由で、2010年2月に設置許可を出していました。土地の一部を貸し、年間18万円ほどの使用料金を得るという目的外利用ではあります。鎌倉市では、2010年度4月1日に携帯電話基地局等の設置に関する条例が施行され、住民の理解が得られなければ設置することはできませんが、この土地は藤沢市域であるため、適用外です。それでも鎌倉市は、市民の要望で市の条例等の連絡を横須賀市にしています。

 9月11日に開かれた説明会では、住民は強く反対の意思表示をしました。武田薬品新研究所問題を抱えている地域であり、生活環境が脅かされるようなことには非常に敏感になっています。横須賀市は事業者に、住民の理解をいただくようお願いしているとのことですが、事業者から住民に、説明会以降何の音沙汰もなく、住民の中には不安と不信感が募っています。

 横須賀市は「民民のことだから、事業者と住民との間で解決していただきたい」と言いますが、それは違います。設置許可を出した横須賀市と、設置に反対する住民との問題です。基地局設置がたまたま自治体の土地だったにすぎず、民地であれば、持ち主に取り消していただく交渉をするのが当然です。実際鎌倉市では、同種の問題が起きています。住民の理解が得られていないのだから、公共性があるとは言えないと判断し、横須賀市には即刻許可の取り消しを求めます。