完全米飯給食の実施を提案

貧困国の食料を搾取しない食生活

 世界の食糧事情は、農産物の輸出は7割が先進諸国で、貧しい国が輸入している構造です。世界的に天候が不順で、穀物始め農作物の生産が不安定になっています。小麦を主食としている中東諸国では、食糧難に陥っています。エジプトでは、政情不安に食料高騰による貧困層の不満の高まりが、反政府デモに拍車を掛けました。中国でも干ばつで、米や小麦の価格が半年前より1割ほど上昇しているということです。世界の飢餓人口は10億人を超えたと言われます。

 先進諸国の中でも、日本は主要食品を輸入に依存している数少ない国です。唯一米だけが国内自給率100%ですが、その米の消費は、1975年には一人当たり年間88キロ食べていたものが現在は61キロになり、減少の一途をたどっています。反対に輸入小麦で作ったパンや麺類の消費が増えています。日本の購買力が、貧困国の食料を奪っていると言っても過言ではありません。コメの消費を拡大し、ごはん中心の伝統食を推進していくことは、国内の農業基盤を整え、さらに世界で食糧不足に泣いている人たちを救うことにもつながります。

 鎌倉市では、週3回米飯給食です。子どもの頃の食生活が、将来の食習慣に影響を与えます。また、ごはんを食べることの大切さを、健康面はもちろん、世界的な食糧問題として捉えていく必要があります。ネットが主張する完全米飯給食の実施はその第一歩です。