生ごみは電気のもと

廃棄物バイオマスで発電

 前鎌倉市生活環境整備審議会委員の野池達也先生を講師に迎え、市議会議員有志で「循環型社会の形成と地球温暖化防止に貢献するメタン発酵」の学習会を開催しました。今日(5月28日)は台風の影響で雨天でしたが、100人を越える参加者が有り、関心が高まっています。野池先生は50年もメタン発酵の研究をされ、ライフワークですと話されます。仙台にお住まいで、ボランティアの方々とまちの復興に向けての取り組みも始められました。資源作物を生産し、バイオマス資源として利用することをお考えです。今日の講演も「私の叫びです」と、被災地の現場からバイオガスエネルギーへの期待を語っていただきました。

 食品廃棄物や下水汚泥・間伐材・稲わら・トウモロコシなどのバイオマスは、太陽エネルギーを使って生物が合成したものであり、生命と太陽がある限り枯渇しない資源です。資源のない日本は、エネルギー自給率はわずか4%で、石油や石炭・天然ガスなどの燃料をほとんど輸入に頼っています。自然エネルギーへと政策転換を図ることが必要です。自然エネルギーの中でも、太陽光や風力・地熱などとバイオマス資源が違うところは、電力エネルギーのほかに、液肥やメタンガス・堆肥にすることも出来、万能な資源となり得ることです。地域性にあわせた活用方法があり、鎌倉の場合は電気を作る計画でした。

 韓国では大統領の指揮の下、ソウル市街中心部の地下にメタン発酵システムを建設。中国安徽(あんき)省では、政府が補助金を出し家庭用燃料としてメタンガスの利用を推奨しています。キッチン脇に脱硫装置があり、出来たガスは煮炊きやお風呂に使っています。どちらもトップの決断があってこその政策です。

 先生は、日本で回収可能なメタン発酵のエネルギーを回収すれば、福島第一原子力発電所1号機規模の9.8基分に相当すると試算されました。廃棄物バイオマス(生ごみ)などのメタン発酵の原料は、食料と競合することもなく、全国どこにでも常時・豊富に存在している。これらをメタン発酵することで、原子力や石油資源エネルギーの代替として供給することができる。生ごみを出してはいけないと強制されるのではなく、下水汚泥などと混合消化する時代になった。と、締めくくられました。松尾市長は、野池先生にこのしくみをマンツーマンでレクチャーしていただいているはずです。バイオマスエネルギー回収施設の建設計画を断念したのは、いかにも惜しい限りです。正しい理解の下、英断を願いたいものです。