鎌倉市教育長人事

 前教育長が昨年10月に退任され、もう一人の教育委員とともに現在2名の欠員状態です。この3月には、また一人任期が切れる状況です。昨年9月議会前、正式な提案の前に市長から2名の人事案が打診されましたが、この情報はすでに地域に広まっており、軽軽な取り扱いはできないとの判断から、神奈川ネットとしては、仕切り直しのため、差し戻ししました。人事については慎重な扱いが必要なことは言うまでもありません。

 その後、一人の委員のみの提案はありましたが、重要な教育長人事については後回しになっていました。ようやくこの2月議会に2人の人事案が提案される予定で、19日に会派に打診がありました。これから検討しなければならないと考えていた矢先、市長がマスコミ取材に答えたことで、20日付新聞各紙の報道が先行することになり、議会は騒然となりました。

 いくら適任者であったとしても、手続きを間違っては民主的ではありません。議案として正式に提案する前の人事案について公表してしまうようなことは、尋常ではないやり方です。市長は、「マスコミの方はすでに名前を知っていた」と、責任転嫁する答え方をしましたが、人事の提案者である市長が答えたことで、噂が事実となって報道されるに至っていることを自覚すべきです。慎重にしなければ当事者を傷つけることにもなります。

 今回は、3月6日の本会議当日に、いきなり審判を受ける形にするようですが、当事者の気持ちはいかがなのかと考えます。人の気持ちを慮れないようでは、今後の市政運営にも大変不安が残ります。もし、人事の提案の仕方を変えたいと思っているのなら、ルールを作って理解を得て、正面から取り組むべきです。

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