不可思議な鎌倉市教育長人事

 3月27日朝9時から、総務常任委員会の協議会が開催されました。「撤回したはずの鎌倉市教育委員会の委員の選任について」が報告事項として出され、重要な内容であるため、傍聴しました。

 新聞各紙がすでに報道した通り、市長は、2月定例議会で撤回したはずの教育長候補である教育委員の選任について、6月議会に再度同じ人物の選任議案を提案すると表明しました。3月21日の最終本会議では、6月提案の有無について明言をしていませんでした。そのわずか3日後に、政治団体である「松尾たかしを応援する会」(代表:松尾たかし)主催の記者会見で発表したことが問題になりました。

 この会見場には、驚くことに、教育長候補である杉並区立和田中学校の代田昭久校長も同席され、発言されています。現職の校長が政治団体主催の催しに出席することが、地方公務員法第36条に抵触するのではないかという議員の質問に対して、市長は「問題ない」と答えました。教育に携わる人が特定の政治団体の会合に参加することは、教育の中立性の観点で、呼ぶ方も出席する方も好ましくないと考えます。さらに、市長推薦の市議選候補者や現職議員も出席していたそうですが、教育への政治介入が大変懸念されます。

 これまでは、打診された人事案は多数の合意が取れない限り正式提案されることはありませんでした。しかし、今回に限っては、「ダメでも出す」また、「一度撤回した議案を再び6月議会に提案する」等、市長は何故そんなに固執するのか、今までとは何が違うのか、私にはどうしても理解ができません。急ぐのなら臨時議会を開催すべきとの同僚議員の追及には答えを渋り明言せず、本当に不可思議な教育委員人事です。