市街化調整区域の開発基準は緑保全の視点で

 市街化調整区域は、鎌倉地域の山林とその周辺地域、海岸線及び農業振興地域などが指定されています。農林漁業の振興及び自然環境の保全施策が重点的に行われ、宅地造成や建築行為は厳しく規制されています。しかし、現実にはこの区域の乱開発が目立ちます。

 現在では、広い敷地のほんの一画に古家があれば、その敷地全部が生活圏であるとして、開発の対象範囲とみなされてしまっています。しかし、市街化調整区域は、都市計画税を課されておらず、宅地並みの課税がされてこなかったところが開発されることには疑問を感じます。この既存宅地の解釈については、鎌倉市はこれまで、県の基準に従ってきました。緑保全と税の公平性の観点から、私は、市独自に既存宅地の開発についての明確なルールを作るべきと主張しています。

 神奈川ネットは、これまでも小規模連鎖開発や斜面地開発の問題点を指摘し、質の悪い開発行為を阻止し、緑地を守るための提案をしてきました。今後も環境を守り、良好なまちづくりのために目を光らせていきます。

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