武田薬品湘南研究所の危機管理体制を万全に

 「安全に問題なし」と武田薬品からも行政からも言われてきましたが、本格稼働からわずか一か月の2011年11月30日、遺伝子組み換え物質を含んだ廃液の漏水というヒューマンエラーが起きてしまいました。薬品の開発は意義あるものですが、未知なる物を創造する研究でもあります。事故後、住民から外部の専門家を交えた協議会の設置を求める陳情が提出されましたが、議会は、「連絡会があるので充実させればよい」との意見が圧倒的でした。私は、実際に事故現場を視察し、縦横無尽に配置された排水パイプを見上げるにつけ、地震対策も含め、建築や化学の専門家の意見は不可欠と考え、協議会設置を主張しました。

 その後、武田薬品は外部機関による監査を受けていますが、未だ市にも近隣住民にも説明会開催等での報告はされず、信頼関係を構築するまでには至らない状況です。松尾市政になり、神奈川ネットが提案してきた市と武田薬品工業との安全協定締結に至ったことは、大変良かったと思います。安全協定を結んだ以上、安全対策は言うまでもなく、徹底した情報公開を武田薬品に働きかける必要があります。私は、引き続き地域住民や市民運動団体と連携し、市民の安心・安全な生活が乱されることがないよう、チェック機能の向上を図ります。