建長寺で復興支援の早池峰神楽

 11月23日、建長寺で東日本大震災復興支援の早池峰神楽「鎮魂と祈りの舞」が開かれました。NPO法人ピースロード鎌倉と一般社団法人SAVE IWATEの協賛です。ピースロードは大船にあるリサイクルショップで、みどりショップと同様、市民の皆さんに無償で提供していただいた品物を販売し、経費以外の売り上げは寄付をする活動をしています。3.11以降、東日本の支援を行なっており、今回、建長寺さんのご協力で、岩手県花巻市大追町に伝わる民俗芸能の早池峰神楽(はやちねかぐら)の開催に至りました。

 建長寺の高井総長は、お寺で神楽を開催することについて、3.11以降、宗教家の力が試されていると話されました。宗教を超えて、みんなで震災の復興を支えていくことの大切さをお話しいただきました。

 早池峰神楽の屋内用組立式舞台は、奈良県吉野のヒノキを提供していただき、大工さんが制作しました。どちらも若い男性で、日本もまだまだ捨てたものではありません。製作応援募金を募っています。この舞台での講演は鎌倉が初で、今後、全国で活用されます。舞台は、全8種類の舞で構成され、箱根番所という狂言では、子どもたちの笑いがさらに笑いを誘いました。また、82歳の舞手はしなやかで、世代を超え、地域で大切に受け継がれてきた伝統の舞であることを感じさせました。

 被災地の一番の悩みは、復興の遅れとのこと。市民レベルの支援は、顔の見える関係でささやかですが確実に行なわれています。国は、復興以外に流用が可能になるような単なるばらまきではなく、現実に即した支援を行なうべきです。