全国最大規模の長岡市バイオガス発電施設を視察

メモを取りながら熱心に説明を聞くメンバー

 神奈川ネットワーク運動の廃棄物処理の今後を考えるPJで、11月26日、長岡市の「生ごみバイオガス発電センター」を視察しました。長岡市は人口28万人、10万世帯です。生ごみを微生物の働きでメタン発酵させ、発生するガスを発電に利用する施設で、一日65トンの処理量は全国の自治体では最大規模です。今年7月に本格稼働しました。

 PFI事業で、JFEエンジニアリングが中心の(株)長岡バイオキューブが受けました。事業契約額は、約47億円。設計・建設費が19億円で、うち約半分は環境省の交付金です。運営・維持管理費として15年間で28億円の契約を交わしました。年間約1億8000万です。

 事業効果は、①燃やすごみは4割削減 ②CO2は年間2000トンの削減 ③焼却施設の統廃合と最終処分場の延命などで15年間で約35億円の削減 ④施設の電気量と隣接するクリーンセンターの電気量半分を賄い、年間4800万円の節約 ⑤最先端施設として環境教育を実施 が上げられます。

 また、発酵残渣が3割弱出るものの、セメント会社の燃料として売却し、生ごみは無駄なく有効利用することができます。処理過程で出る多量の水は、隣接する浄化センターで処理できるというメリットもあります。なんとこの浄化センターでは、すでに平成11年に下水汚泥を微生物発酵処理してガスを作り、北陸ガスに売却していました!

 生ごみは、有料のごみ袋(燃やすごみは1.3円/ℓ 生ごみは1円/ℓ)で週2回ステーションに出します。市民の分別の協力と、民間と行政の連携で、生ごみをエネルギーに変える先進事例として、大変参考になりました。

発電量が表示されています。