子宮頸がんワクチン接種者減少

 子宮頸がんワクチンについては、鎌倉市でも任意接種の段階で被害者が2人報告さ れ、全国で初めて、接種した全員を対象に体調変化の実態調査を実施しました。神奈川県下では、大和市、茅ヶ崎市、二宮町が続きました。接種者の45.6%が、接種後に痛みや腫れ、だるさ、頭痛、生理不順等の体調変化があり、症状が継続している人は11人います。全3回接種で、回数を重ねるたびに体調変化の割合が高くなっていることもわかりました。また、2回目以降の接種を見送ると答えた人は73.2%、検討中は17%で、実際、厚生労働省が積極的な勧奨を控えるとの勧告を出して以降、接種を始めた人は、7月・8月・11月は一人ずついましたが、それ以外はゼロです。

 新聞各紙は、厚生労働省の検討会は、重い症状の多くは、接種時の痛みや恐怖、不安などがきっかけで心理的に引き起こされ、慢性化したと判断したと報道しました。しかし、この判断について、極めて乱暴な議論であるとした別の見解を示している専門家もあります。私は当然後者を支持しますが、たとえ心理的に引き起こされた症状であるとされたとしても、それが安全性を立証できるものではないし、不信感が募るばかりです。

 何故重度の被害が多数出たのか、接種後の状況を徹底調査し、できるだけ多くのデータを基に分析すべきです。それが、被害に苦しんでいる子どもたちを救うことにつながるであろうし、子どもたちを守ることになります。今の段階での接種再開はあり得ません。

 国の法律とは言え、予防接種は自治体の自治事務であり、責任は市にもあると考えます。国が万が一再開を決めたとしても、鎌倉市は独自に行なった調査と摂取状況を踏まえ、慎重な対応が求められます。

 子宮頸がんに限らず、ワクチン接種に過度に依存せず、人の体の仕組みを知り、検診の充実や免疫力を高める知識を深めることが大切だと考えます。