鎌倉市はごみの減量に失敗し、名越焼却炉をフル稼働

 40年稼働させてきた今泉の古い焼却炉は、ようやく今年3月末で稼働を停止することができました。神奈川ネットかねてからの訴えが、ようやく実現しました。

 議員全員に報告がないため正確にはわかりませんが、仄聞するところによると、クレーンの故障や焼却炉(バグフィルター)の不具合で予定より3日前に停めたようです。バグフィルターの不具合となれば、ダイオキシンの問題もあり、きちんと説明する必要があります。また、3日分のごみは他自治体に受け入れを断られ、民間に焼却を依頼することになったとも聞きました。経費もかかっているはずであり、報告すべきです。

 さて、今年度からは名越1か所での焼却になることから、市は有料化の説明会を通して、「年間焼却量を3万トン以下にしなければならない!」と強調してきました。しかし、有料化しても3万トン以下になる見込みはなく、他に具体策は示せず、超えた場合の対策も予算化されませんでした。

 そこで市は、4月に入り、名越クリーンセンター周辺町内会と、3年間は33,000トンまでの焼却を可能とすること、焼却期限は今後10年という協定書を結び直しました。名越の焼却炉は、33億円かけて大規模修繕した後は焼却能力がアップし、一日に燃やせる量が60トンまで回復しています。【60トン×2炉×280日(定期検査などを除いた年間稼働日数)=33,600トン】

 バイオマスエネルギー回収施設を建設することになっていた前ごみ処理基本計画においては、燃やすごみから生ごみを抜いて資源化し、3万トン以下(2万8000トン程度)にして名越にお願いする約束でした。市長は、将来にわたって安定したごみ処理にすると明言し、多数の議員が反対する中、施設建設を取りやめ、現計画を強行してきました。しかし、結局3万トン以下にできず、名越は最初の約束を反故にされ、将来に不安が残る結果となりました。