鎌倉市の新焼却炉候補地は「山崎浄化センター」に決定

 417日に議会全員協議会が開催され、新焼却炉の4候補地の中から「山崎下水道終末処理場未活用地」に決定したと市長から報告がありました。他の3候補地と比較して、災害時におけるエネルギーの有効活用が可能、電力や熱の供給を生かした避難場所としての機能を整備できる、下水処理場とごみ焼却施設双方の施設機能の相乗効果を高める、周辺道路の影響等についても大きな課題はない等の理由で最も望ましいとの判断です。

 下水処理場の建替えや人口減少社会に対応する七里ガ浜浄化センターとの一元化という将来の課題があります。焼却施設だけを見ての整備ではなく、まさに市が行なっている公共施設の再編を見据え、市内全域の施設の有り様を考えて整備する必要があります。

 焼却施設の基本計画は、5月中旬ごろパブリックコメントを実施し、今年度中には策定の予定です。2017年までに市民合意を高め、都市計画決定などの手続きに4年、工事着工から3年、合わせて10年を要し、名越焼却炉の停止の約束である2025年度の稼働を目指すとのこと。建物は、2400㎡、高さ30mで武道館とほぼ同じ高さになるようです。ごみ有料化の収入を建設基金に充てることになっており、市民負担の下に建てられるものです。焼却施設+付帯施設の提案もありましたが、公平性が求められます。

 ごみ焼却の問題は、行政が一方的に決めることではなく、また、候補地周辺だけの問題でもありません。市民、事業者、観光客も含め、市全体でごみ処理についての理解を深めることが必要です。