ブラック企業から身を守る学習会

2015年8月26日 01時04分 | カテゴリー: 活動報告

 神奈川総合法律事務所の嶋﨑量弁護士を講師に、ブラック企業・ブラックバイトから身を守るワークルール学習会を開催しました。嶋﨑弁護士は、働く人の権利を守るための活動、貧困問題に関する活動に力を入れていらっしゃいます。

 若者を使い捨てる「ブラック企業」は、日本社会全体の問題です。35歳が定年と当事者たちが話すように、若者を大量に採用し、過重労働・違法労働によって使い潰し、次々と離職に追い込みます。ブラック企業は、労働者の健康も脅かし、健全な企業モラルをも破壊するもので、労働者にとっても社会全体にとっても大きな損失を生じさせています。昨年、田村厚生労働大臣が、若者の「使い捨て」が疑われる企業に対する取組の強化を言及するに至っています。

 ブラック企業の背景には、ブラックバイトの問題があります。昔は、遊びや自分の目的を達成するためにアルバイトをするのがほとんどでしたが、今は、生活費そのものになっています。大学生の親からの仕送り額は、1994年に月額129400円だったものが、2013年には89000円となり、大学生の貧困問題が潜んでいます。また、アルバイトが補助的な仕事ではなく基幹的な業務を担うことになり、学業に支障をきたしてもバイトを休めない、辞められない状況に陥っています。

 就職活動の際に会社を選ぶポイントは、「就職四季報」などを活用し、客観的なデータ(新卒者の3年離職率・平均勤続年数・有給消化率・労働組合の有無など)を調べたり先輩の話を聞くなど、様々な情報を集めることが必要です。また、募集要項と労働契約は別物であり、募集要項に騙されることもあります。ブラックバイトに明け暮れてしまうと、就職活動のノウハウを学ぶこともできず、結局ブラック企業への就職につながっていくという負の連鎖に陥っているのが実態です。

 嶋﨑先生は、苦しんでいる若者の多くの事例を示され、「ブラック企業」・「ブラックバイト」をなくすには、ワークルール教育を拡げることと結ばれました。労働者が、自分がどのような権利を持っているかについて知っていれば、権利侵害がなされた時に泣き寝入りすることにはなりません。ワークルーク教育を通して、若者たちが将来に展望が持てる健全な労働環境を形成することが大切だと再認識できました。