高校生が労働組合結成~ブラックバイトに立ち向かう~

 高校生が労働組合「首都圏高校生ユニオン」を結成し、27日に厚生労働省で記者会見を行いました。「ブラックバイト」の被害者は高校生にも拡がり、会見に出席した3人の高校生は、給与の未払いなど不当な扱いを経験していました。パワハラ、過重労働、ノルマや罰金、商品の買い取りなど、様々な問題に直面していますが、おかしいと思っても、ほとんどが相談することすらわからず、泣き寝入りしているのが現状で、深刻な社会問題です。

 ネット鎌倉が行った嶋﨑先生の学習会で、ブラックバイトが広がる背景には、非正規労働者の増加があるとの指摘がありました。店舗に正社員が1人か2人しかいないことから、アルバイトが重責を担うことになり、「自分がいないと回らない。」「他の人に迷惑がかかるから休めない。辞められない。」等と、妙な責任感のような思い込みができてしまいます。加えて、家庭の貧困の問題があり、簡単に辞められない事情もあります。

 鎌倉市の就学援助費支給の認定者数は、2013年には小学生が989人(12.24%)、中学生が505人(14.90%)です。10年前はそれぞれ555人(8.40%)と250人(8.56%)でした。倍増しています。高校生になったらアルバイトを始める子どもも少なくありません。アルバイトを始める前の中学校の段階で、働く者の権利について学ぶことは大変重要です。

 高校生ユニオンでは、労働相談のホットライン等の設置、学校での講演会や啓蒙活動を行なう予定といいます。高校生は自分たちの身を守る活動を始めました。神奈川ネットは、嶋﨑弁護士とともに、若者をブラック企業・ブラックバイトから守るために、ワークルール教育推進法制定に向けて運動を進めていきます。