「地方議会議員年金制度の復活に反対する意見書」鎌倉市議会で可決

2016年12月27日 23時02分 | カテゴリー: 活動報告

鎌倉市議会27日の最終本会議で「地方議会議員年金制度の復活に反対する意見書」を13対12で可決しました。以下、神奈川ネットの賛成討論です。

地方議員年金制度は、「平成の大合併」や議員定数の削減などで掛け金を支払う議員数が減ったことにより財政が破綻し、2011年に廃止になりました。しかし、当時すでに年金を受給している人と、それまでに3期12年掛け金を支払った議員には受給資格が保証されたため、年金給付に必要な費用は今も各自治体が全額負担しています。遺族も含め、年金を受け取る資格を持った人がいなくなり、年金給付が終了するまでには、廃止から少なくても60年かかり、その費用負担は総額1兆3600億円になると、当時総務省は試算しました。
議員年金の共済会から毎年負担率が示され、各自治体は共済会に負担金を支払い、共済会から対象者に年金が支給される仕組みです。鎌倉市の場合、制度廃止後から5年間で共済会に約4億884万円拠出し、今後もなお負担は続きます。

そういった現実がある中、全国の自治体で「地方議員の厚生年金への加入を求める意見書」を国に提出する動きがあります。厚生年金は働いている人のための年金で、掛け金の半分は雇用主が支払っています。議員は選挙で市民に選ばれている立場であり、自治体と雇用関係にあるわけではなく、常勤でもありません。それでも議員が厚生年金に加入すれば、自治体の税金で掛け金の半分を支払うことになり、新たな税負担を伴います。

議員年金の制度廃止後、他に雇用関係のある働き方をしていない限り、地方議員が加入できるのは国民年金です。国民年金だけで老後が心配だというのは、議員だけではなく多くの市民が抱えている不安です。また、社会では不安定な非正規雇用が拡大し、生活の安心を得られない働き方を余儀なくされる状況も解決されていません。そのような社会情勢は誰もが認識しており、議員が率先して自分たちだけの身分保障を求めていては、益々政治不信は高まります。自らのことより、まず、年金はじめ人々の不安の解消に力を尽くすことこそが、市民に選ばれた議員の役割です。

神奈川ネットが現在実施しているアンケート調査では、自治体が議員年金を負担していることについて知らない市民は75%に上り、厚生年金への加入に賛成はわずか11%です。新たな税負担を伴う制度は、議員が勝手に決めてよいものではありません。議会の中だけで決めていく動きは強く牽制すべきであり、本意見書を提出して問題提起いたします。