鎌倉市省エネルギーの推進及び再生可能エネルギー導入の促進に関する条例

原発や化石燃料依存から脱するエネルギー条例の提案

 神奈川ネットワーク運動・鎌倉では、原発や化石燃料に依存しない、自然の力を借りた再生可能エネルギーへとシフトする社会を築くことが必要であると考え、鎌倉市議会に「省エネルギーの推進及び再生可能エネルギー導入の促進に関する条例」を議員提案しました。

 12月議会での提案予定を延期して取り組んできましたが、観光厚生常任委員会では、事業者への意見聴取が必要、実効性のあるものにすべき、委員会としてもっと議論する、蓄電の技術革新を待つ、などの理由で、賛同していただける議員はなく、継続審査になりました。

 福島原発の事故により拡散した放射性物質は、広島原爆の20個分以上と言われています。ひとたび原発事故が起きれば、放射能は大気へ海洋へと広範囲に放出され、長い年月、環境破壊を引き起こし、私たちの生活を脅かします。次世代にまで悪影響を与え続ける原発事故は二度とあってはなりません。市民が安心して暮らすために、平和都市宣言をした鎌倉市から、核を使わない社会を構築するメッセージを発信することは重要だと考えます。

 3.11を10日後に控え、エネルギー政策の転換をこれ以上間延びさせることは、原発被害で苦しんでおられる方々に対して、申し訳ない気持ちです。都市部においてエネルギーの創出は難しいと考えるのではなく、太陽光のほかにも、廃棄物や水流など、工夫次第でエネルギーになり得るものは存在します。鎌倉市の考え方を示す理念条例ですが、議会の賛同が得られなかったことは残念です。