鎌倉市ごみ処理基本計画のパブリックコメントを終えて

反対意見が多数寄せられました

 市は、4月15日から5月14日まで、ごみ処理基本計画見直し素案についてのパブリックコメントを実施し、202人から意見が寄せられました。電力事情が逼迫している中、電気を使う生ごみ処理機などの推進は、時代の潮流に逆行した判断であると指摘する意見や、生ごみによるバイオマス発電の推進を求める意見が多数見られました。また、平成25年に今泉の焼却炉を停止するという覚書を遵守すべきとの意見も目立ちました。賛成の中には全く同じ文面のものが10通もあるなど驚くこともありましたが、概ね素案を読み込んだ意見が多く出されています。

 この見直し素案は、市長の方針に沿って生ごみ資源化施設を作らず、市民や事業者に生ごみの処理や分別の徹底をお願いするもので、多くの理解と協力がなければ成功は望めません。議会では、ネットも含め3分の2以上の議員が反対で、予算もバイオマスエネルギー回収施設の建設に向けて修正を出し、可決しています。今回のパブコメでも反対の意見が上回りました。2010年9月議会に提出されたバイオ施設建設を早期に進める旨の陳情には1000人を超える市民が署名していることなどを、市長は重く受け止めるべきです。素案をこのまま行政計画にすることは市民の意向を無視することです。

 毎日出すごみの問題は、市民生活と切り離せない重要な生活課題です。パブコメの意見を反映し、多くの市民が納得できるごみ処理の計画となるよう、再度審議会で議論を尽くし、市民にも丁寧に説明することが求められます。