その後、市長はこの議決に異議があるとして、審議のやり直しを求めました。修正案に対する疑義を記した「再議書」を議長に提出したのです。 再議に付す場合は、議会議決の送付を受けた日から10日以内に首長は臨時会を招集することになっており、今回は、同日に行ないました。再議に付された議案の可決には出席議員の3分の2以上の賛成が必要で、過半数で決する一般議案よりハードルが高くなります。再議の場合は議長も入ります。出席議員は27名ですから、18名以上の賛成が必要です。
市長の再議書には、バイオマスエネルギー回収施設は鎌倉市と同規模の稼動例がなく、技術的知見の蓄積がない。建設と維持管理に多額の経費を要する。施設を建設せずにごみ排出量、ごみ焼却量を削減する方策は、市民や事業者の協力で、確実に目標達成できるもので、実施のための経費は不可欠である。というものです。
ネットは再議書に対して反対の意見を述べました。建設と維持管理費の試算のための研究が足りないこと、市長のごみ削減策は、廃棄物減量化及び資源化審議会に諮問していますが、意見がまとまらないこと、市長案だけでは確実にごみの削減は出来ないため、現行の行政計画であるバイオ施設計画を進めることを意見としました。
採決は、先に議決した修正案でよいかどうかを求められました。出席議員27名中、賛成20名で、所定数以上だったため、先の議決の通り決定し、バイオ施設関連の予算がつきました。市長は議会の判断に従うことになります。今後、市長がこの予算をきちんと執行するよう引き続き働きかけていきます。