鎌倉市身体障害者福祉協会と観光厚生常任委員会との懇談会に参加

制度を上手く使う

 視覚障がいや聴覚障がいの方の具体的な話を聞くことが出来、うなづけることがたくさんありました。例えば、視覚障がい者の読み書き支援については、市は、行政文書の点字化やSPコードの付加などで対応してきたとしていますが、実際にはSPコードが付いたものはほとんどない状況で、読み取り機器を持っていても用を足さない。また、65歳以上の視覚障がいの方の場合、知りたいことをヘルパーさんに読んでもらいたいと思っても、介護保険の仕事内容ではないため叶わない。さらに、介護保険では1時間半の時間制限があり、足りなくなってしまう。移動支援では、鎌倉市の場合、月30時間までは無料。それ以上50時間までは所得に応じて補助。50時間を越えると自費です。時間制限がない自治体もあるそうですが、せめて、月内に使いきれなかった場合、翌月に繰り越せるようにしてほしいなどの要望がありました。国の法律とのからみもありますが、予算の範囲内で運用の仕方を変えることで対応できることもあると考えます。

 聴覚障がいの方の場合は、市が行なう講演会などに参加したい、社会の状況を知りたいと思っても、要約筆記の個人派遣がないため、あきらめるしかない。特に中途失調難聴の場合はコミュニケーションが取りにくく、要約筆記は必要ですと話されました。鎌倉市は市民団体が福祉的な活動を活発に行なっています。市は情報収集し、そういう団体と当事者をつなぐコーディネーター役を担うこともできると思います。

 鎌倉市は制度が整っていても、周知が充分ではなかったり、運用面で柔軟さに欠けることがあるようです。利用者にとって使いやすい制度となるよう、当事者の声に耳を傾けたいものです。

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