特に今泉は、ごみ半減化計画の折に、既に老朽化していることでストップすることが決まっていました。市民も半減化に努力し、行政も生ごみ処理機の助成率を上げるなど、鎌倉市全体が焼却ごみの減量に向かっていました。しかし、思うように進まず、前石渡市長は就任後まもなく非常事態宣言し、半減化計画は棚上げされ、今泉焼却炉は地元住民の期待を裏切る形で、燃やし続けることになったのです。この時市は、地元3町内会と「稼動期間は改修後長くても10年、平成25年頃までの稼動を目標とする」との覚書を平成16年3月に結んでいます。
古い焼却炉は、ダイオキシン防止のバグフィルターを取り付けてはいるものの、排出される有害物質はゼロではありません。また、メンテナンスだけでも毎年1億円近くの経費がかかり、灰の処分を入れると、3億3,000万円ほど処理経費を使っています。
老朽化した焼却炉を止めることは誰もが認識していることです。鎌倉市生活環境整備審議会(生環審)において、燃やすごみの4割を超える生ごみの資源化が必要であり、その手法としてバイオマスによるエネルギー回収が適しているとの答申が出されました。その答申を受けて、山崎バイオ施設の建設計画が進められているのです。
松尾市長は、生環審の答申を超えたプランを出すことができるのでしょうか。バイオ施設稼動による13,000トンの生ごみに匹敵する、あるいはそれを超えるだけの減量化を可能にするプランが出るのでしょうか。約束の平成25年は迫っています。3ヶ月延長して検討している暇はありません。