戦死した伯父たちに伝えたいこと
国では、昨年末の衆議院選挙に圧勝した自民党主導の元、「改憲」・自衛隊の「国防軍化」の動きが目立ち始めました。まず、憲法96条を改定し、改憲の発議要件を衆参各院の3分の2以上から過半数に緩和し、その後、憲法9条を改定して自衛隊を国防軍にする方針のようです。平和憲法の旗を降ろし、軍隊を組織し、加えて原発によるエネルギー政策から脱却しようとせず、現政権はどこに向かおうとしているのか、大変不安が募ります。
私の3人の伯父たちは、若くして命を亡くしました。戦死です。息子を亡くした母親である私の祖母は、声を上げて泣くことも許されず、台所の土間の隅で、夜中に声を押し殺して肩を震わせていたそうです。その後ろ姿を見て育った私の母は、このことは言ってはいけないことと思い、50年以上も口を閉ざしてきました。母たちが心に受けた戦争の傷は、未だに癒えていません。
私は、憲法9条は何が何でも守っていく立場です。日本は、原発を投下された唯一の被爆国として、世界に誇る平和憲法を守り、戦争反対、原発反対の意思表示をすべきです。強い経済・強い日本をことさら強調し、強者の論理で突き進む社会に、子どもや若者は追い詰められています。若者の自殺件数も増加の一途をたどっています。今考えるべきことは、軍隊を組織することではなく、誰もが生きやすい社会に変えることです。