子宮頸がん予防ワクチン被害実態調査

 鎌倉市は、新聞各紙が報道した通り、全国で初めて子宮頸がん予防ワクチン接種による体調変化の実態調査を実施しました。どの自治体も足踏みをする中、市民の不安の声にこたえて実態調査に踏み切ったことは、高く評価できます。

 対象者3060人中、1795人から回答が寄せられました。818人が接種後に痛みや腫れ、だるさ、頭痛、生理不順等の体調変化があり、11人は今も症状が継続しています。全3回接種ですが、回数を重ねるたびに体調変化の割合が高くなっていることもわかりました。また、1回接種後それ以降の接種を見送る人は73.2%、検討中は17%で9割を超えています。2回接種済の場合はそれぞれ49.6%と32.9%です。市は、この結果を県・国に情報提供することになっています。国はこの結果を受けて、まず全国調査を実施し、正確な実態把握と情報提供に努めるのは当然のことです。

 厚生労働省が「積極的な勧奨を控える」という中途半端な態度であるため、多くの人が不安や疑問を抱え、接種の有無を判断できないでいます。判断できる材料を示し、自信を持ってワクチン接種を勧めることができないのなら、一旦接種は中止すべきです。そして、突然被害者になってしまった子どもとご家族に向き合い、被害者救済に全力を尽くすことが、このワクチンを予防接種法の定期接種にした国の果すべき責任です。