障害福祉サービス等利用計画が進まない

 平成24年4月の障害者自立支援法・児童福祉法の一部改正により、原則としてすべての障害福祉サービス等を利用する障害児・障がい者について、高齢者で言うケアマネジャーが作成する支援プランのようなサービス利用計画を作成することになりました。指定特定相談支援事業所の相談支援専門員が作成します。平成24年度から26年度までの3年間で対応することになっていますが、鎌倉市では対象者約1000人中、現在80人ぐらいしか進んでいません。

 サービス等利用計画作成の専門員が不足しています。県の研修を受けなければなりませんが、研修回数が少ないうえ、日常業務に追われて研修日程が合わない等、課題があります。せめて、政令市同様、市で研修の開催が可能になるよう、県への働きかけが必要です。

 また、計画作成のための手順の煩雑さにも課題があります。何度もヒアリングされることになり、特に精神障害の方にとっては苦手なことではないかと思います。国が定めた手順ですが、とても当事者に寄り添っているとは言えません。見直しを求めていくとともに、セルフケアプラン、つまりご本人やご家族がプランを立てられよう、市役所の働きかけやサポートが必要です。

 サービス等利用計画は、当事者と相談支援事業所との民と民の契約で作成するため、公正性を担保することが課題です。行政のかかわりとチェック機能を充実させることが求められます。

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