集団的自衛権行使容認報道と介護保険法の改定
最近の国の動きで気になることは、安倍首相が集団的自衛権の行使容認の方向に踏み出したことです。憲法9条が許す自衛権の行使は、「自国を守るために必要最小限度の範囲にとどまる」とし、個別的自衛権は認めてきましたが、他国が攻撃された場合に武力を使って守る集団的自衛権は、憲法上認められないとしてきました。
憲法解釈の変更を、数に勝る時の政権が行ってしまえば、権力者を制限する(政府を縛る)という憲法の意味が失われる事態です。また、憲法を超えた軍事決定権をその時の政権が持つということはあってはならないことです。さらに、軍事に関することは特定秘密として、国民には知らされないまま若者が戦地に向かうことにもなりかねません。平和憲法を守る重要性を改めて発信しなければならないと考えます。
また、マスコミが騒ぎ、世間の目が集団的自衛権に奪われている裏では、医療・介護保険法の改正案を一本化した地域医療・介護総合確保推進法案が衆議院厚生労働委員会で強行採決されました。介護保険の給付削減が含まれ、市民生活に密着した医療・介護に係る大切な法案の審議にもかかわらず、自民党が審議打ち切りを提案し、強行採決に及びました。介護の現場、生活している現場の声を反映し、議論を重ねて結論を出す政治であるべきです。