12ケタのマイナンバーで個人情報を管理
最近テレビで、マイナンバーのCMが流れています。住基ネットの時のように話題に上っていませんが、運用面で心配の声が聞かれます。
住民票を有する日本国民と中長期在留の外国籍の人等に対して、12ケタの個人番号が国によって付けられ、今年10月に紙の通知カードが郵送されてきます。申請書と写真を送り返せば、市役所でICカードを受け取ることができ、来年1月に運用開始という流れです。どこまでの情報を管理するのか、今後の動きを注視する必要があります。
正式には「社会保障・税番号制度」と言い、社会保障、税、災害対策の分野で効率的に情報を管理することができるとし、国は2015 年度だけでも640 億円を予算計上する積極姿勢です。住基ネットの導入時に約400 億円もかけましたが、住基カードの普及率はわずか5%にとどまったことを踏まえ、国は、今度はマイナンバー制度という抵抗感を与えにくい名称で、マイナちゃんというキャラクターまで用意して普及促進を図ろうとしています。
「社会保障・税番号制度」という名の通り、雇用関係にも使われ、就職した際はもちろんパート・アルバイトをする時にも雇用主に提示が必要となります。雇用主は、支払った賃金を番号とともに税務署に申告することになるようです。
また、自治体が独自にカードの機能を拡充し、様々な場面でカードを利用することになった場合、紛失や盗難、悪用など、管理の面で心配だと、高齢者から懸念する声が聞かれ始めました。加えて、国が経費を持つと言ってはいましたが、自治体負担も出てきています。機能拡充には慎重な姿勢を取ることが賢明です。