さて、北広島市の下水処理センターでは、下水汚泥に家庭の生ごみを混ぜたメタン発酵施設の連続試運転が、まさに2月1日に始まったばかりでした。試運転は、建設したメーカーが点検しながら行なっていました。入札は性能発注で、国交省のロータスプロジェクトに参加し、技術認証を取っていることを入札条件としたそうです。約74%の落札率で、国庫補助金が43%ほどついたということです。
バイオガス化に至ったのは、焼却施設の広域化の遅れ、最終処分場埋立量の逼迫、し尿処理場の老朽化、生ごみ処理の必要性などの経過からです。最初、生ごみ単体で行なう予定だったものが、珠洲市の先進事例があり、下水処理場での混合処理にメリットがあると判断したとのことで、鎌倉市とよく似ています。
「機械を入れたから大丈夫というものではなく、現場で日々試運転の中で、色々な新しい方策を考えていかなければならない」と、下水処理センター長の村上清志さんは言われました。この言葉の通り、行政も作ったメーカーも生ごみを出す市民も、施設について、ごみについてともに考えていくことが大切だと思います。環境や地域福祉、将来のまちのあり方を考えるきっかけとなる施設を、鎌倉でも是非作りたいとの思いを強くしました。