①「年1回以上の連絡会議を設置し、交流や意見交換を行なう」(覚書第3条)
②「P3施設を使用する必要のある病原性の強い特定病原体を取り扱わない。万一取り扱う必要が生じた場合は、市と協議する」(覚書第7条)
③「実験動物の焼却は外部へ委託する」(覚書第8条)
鎌倉市では、できる限り住民の声が反映した協定になるよう、時間が許す限り武田薬品と交渉を続けました。①については、住民やネットが望んでいた「協議会」という名称ではないにしても、鎌倉市の場合は町内会長や自治会長ではなく、地域住民間の推薦で「連絡会議」に参加する人を決め、意見交換する場を設けることになります。②で「万一・・・」を入れることを強く求めた武田薬品に対して、「市と協議する」との抑止となる一文を入れ、住民の合意が得られなければ認めない姿勢を示しました。③は、武田薬品は昨年12月26日に100%外部委託することを発表したものの、協定に盛り込むことを避けてきましたが、多くの市民が要望を重ねたことが後押しとなり、盛り込まれました。
協定締結までには、住民の地道な活動がありました。実験動物焼却炉の稼働中止を求める署名を1万人以上の人たちから集め市に要望、協定についても市や武田薬品との協議を重ね、自分たちの思いを訴えてきました。その必死の訴えが、市と企業を動かしたのです。
ネット鎌倉は、安全協定が実効性を保ち、住民の不安軽減と安全が確保されるよう、引き続き注視していきます。