鎌倉で自然エネルギーを作る意味

地域発の電気創出政策を

 今年は、チェルノブイリ原発事故から25年の節目の年です。福島第一原発の事故は世界を震撼させ、ドイツやスイスは「脱原発」に向けて舵を切り、イタリアでは国民の94%が原発にNOの意思表示をしました。唯一の被爆国であり、今回の原発事故を引き起こした日本こそ、脱原発の姿勢を明確にすべきです。

 日本の原発は現在54基あり、稼働しているのは17基で、他は点検中です。一方、火力発電は半分の稼働状況です。原発がなくても、省エネに努めながら火力発電で乗り切れると環境エネルギー政策研究所ではデータを示しています。しかし、今後長期にわたり石油や石炭・天然ガスなどの化石燃料に依存することは、地球温暖化の問題に加え、燃料の価格高騰の問題もあります。2008年には日本の化石燃料の輸入額は23兆円を越え、国内総生産の4.6%を占め、5年前の約3倍になっています。海外に流出している資金の半分を、自然エネルギーのために国内で循環させることができれば、環境問題の解決ばかりか新たな雇用の創出にもなり、産業構造改革にもつながります。

 新エネルギーは太陽光や風力ばかりではありません。日本の技術力を生かし、国内の廃棄物資源を利用して電気を作れば、福島第一原発第1号機9.8基分に相当するとの試算もあります。特に生ごみと下水汚泥は、全国どこにでも常時存在する有益な資源です。原子力や石油資源エネルギーの代替として供給することが十分可能です。鎌倉で新たなエネルギーへの取り組みを実現させることは、3.11以降、より明確になった時代の要請であり、今回の震災、原子力事故で苦しむ被災地への支援でもあると考えます。