原発ゼロシナリオを支持 即刻ゼロにすべき

 内閣府が行なっている原発についてのパブリックコメントを出しました。 

 原発は必要なく、ゼロにすべきです。しかも即刻ゼロにする必要があります。まず、原発の入り口であるウラン鉱石の発掘現場での被ばくの問題です。現地で作業にかかわった人たちが、癌を発症し亡くなっていることは伏せられ、クリーンなエネルギーとして使われてきました。金にものを言わせて、危険なもののために、これ以上の犠牲を出すべきではないと考えます。

二つ目は出口の問題で、廃棄物の最終処分が確立していないことです。これまでの経緯を考えても再処理は現実的ではありません。また、放射性廃棄物など、簡単に自治体が受け入れるとは考えにくく、最終処分の場所や管理体制も決定していません。危険なものと分かっていながら自分たちが解決できなかったものにふたをして閉じ込め、未来の人たちに責任を押し付けることは無責任この上なく、容認できません。

 三つ目は安全性の問題です。地震国日本で、安全性が確立していないばかりか、活断層の真上に立地しているなど、とても国民の命を守る政策とは言えません。福島原発4号機も大変危険な状況で、次に大きな地震が来たら大惨事になると言われています。人の管理が及ばないところに放射性物質を拡散させてはならないのですが、安全に対しての保障は示されないままです。専門家が安全性を確認していないにも関わらず、産業界や政治家が原発を進めてよいわけはないのです。人の命より大事なものはありません。

 次に省エネルギーについては、全シナリオとも10%削減としていますが、鎌倉市役所では、2011年度は前年度に比べ、31%電力削減をしました。しかし、まだ電燈の高効率化は進んでおらず、今年度250本交換しますが、それでもやっと庁舎内4400本の内、1割の450本を交換するにすぎません。初期投資に経費がかかるため、一気に交換できないのが課題です。省エネはまだ序の口で、もっとできるはずです。10%など甘い数字を提示しているのは、原発をやめさせない思惑があるとしか思えません。もっと頑張れます。

 再生可能エネルギーでは、太陽光や風力発電のほかに、廃棄物発電も可能性は高いです。毎日の生活から排出されるごみ(廃棄物)は無害化・減容化・安定化などのために焼却処理されることがほとんどですが、その際に発生する熱エネルギーの有効利用はあまり進んでいません。またバイオマス発電も可能性を秘めています。廃棄物による発電は、供給の安定性が高く、化石燃料の使用を削減し、新たなCO2発生を抑制できます。国がリーダーシップを発揮し、数値目標を高く掲げ取り組むべきです。

 高い日本の技術力をもってすれば、省エネも再生可能エネルギーの更なる導入も可能であると考えます。日本の知恵が試されています。原子力発電からは撤退し、新たな社会構造を作るために、国をあげて取り組むときです。