オスプレイの低空飛行訓練に反対する旨の陳情は審査されず

 鎌倉市議会9月定例会に、オスプレイの低空飛行訓練に反対する旨の意見書の提出についての陳情が提出されましたが、議会運営委員会で、審査せず机上配布に決まってしまいましたので、意見を述べておきます。

 8月5日に沖縄県宜野座村のキャンプ・ハンセンでHH60救難ヘリコプター墜落炎上事故が起きました。墜落事故現場は、住宅地からわずか数キロしか離れていないところで発生しています。地元の消防車が出動しましたが、治外法権で、基地の中に入ることができませんでした。周辺自治体は、「一歩間違えば住民を巻き込む大惨事になりかねない」として抗議決議を上げました。2004年8月に、沖縄国際大学構内にヘリが墜落炎上した事故の記憶がよみがえり、常に危険と隣り合わせの生活を強いられている沖縄の現状を再び突き付けられました。

 事故は折しも、欠陥機として指摘され続けている垂直離着陸輸送機MV22オスプレイ10機を岩国基地から普天間飛行場への追加配備を強行するさなかに起きました。米軍は追加配備を一時見合わせたものの、事故発生からわずか1週間後の8月12日に配備を再開しています。その直後の8月27にまた、MV22オスプレイは、米国ネバダ州で着陸失敗の事故を起こしています。現在、米軍は、MV22オスプレイの本土での低空飛行訓練計画や、あらたにCV22オスプレイ配備の候補地として横田基地を計画していることも明らかにしています。

 神奈川県は第2の基地県です。住宅密集地上空で米軍機や自衛隊機の訓練飛行が繰り返されており、住民は昼夜問わない騒音や相次ぐ部品落下事故による不安にさらされています。決して沖縄だけの問題ではありません。危険なオスプレイ配備については、神奈川でも多くの市民から反対の声が上がっています。

 鎌倉市議会でも、神奈川ネットは昨年12月議会に配備撤回を求める意見書を議員提案し、可決しています。私たちは、平和を求める市民の声を届ける活動を継続していきます。