猛暑でも電気は足りていた

 例年、エアコンを多用せず暮らしてきました。しかし、この夏の猛暑には耐えられず、夜もタイマーをセットして就寝する日々が続きました。9月半ばに入り、今夜も涼しげな虫の音が聞こえてくるものの、蒸し暑さが抜けません。

 今夏の我が家の電力使用量は、7月141kwh、8月208kwhでした。昨年は、7月126kwh、8月138kwhで、省エネの視点では褒められた結果ではありません。それでも、水不足による取水制限の地域はありましたが、日本中どこも計画停電にはなりませんでした。原発が稼働していなくても、猛暑の中、電気は足りていました。

 安倍首相が、オリンピック招致の最終プレゼンで、福島第1原発の汚染水漏れについて、「放射能は完全にブロックされている」「コントロール下にある」と発表したことで、国が責任を負うことを世界に表明したと受け止められます。東京電力幹部は待っていたかのごとく、「今の状態はコントロールできているとは思わない」と今さらながら発言し、国に責任を押し付け始めました。原発を国策で進めてきた自民党政権とともに、事故を起こした東電に同様の責任があります。免責などあり得ません。

 ひとたび人の管理下から離れた放射性物質は、空や海、自然界へ放出され、回収することは困難です。放射能汚染水は止められず、被曝しながらの廃炉作業は危険が伴い、困難を極めます。想像できない公費と時間を費やすことになります。それでも安倍政権は、原発再稼働と原発輸出を推し進めています。

 日本は、自然エネルギーに対する高い技術力を持っていると言われています。この技術をフル活用し、国内の創エネを推進するとともに、自信を持って世界に発信してほしいものです。