ようやく閉会、鎌倉市議会
9月4日から開会した鎌倉市議会9月定例会は、10月3日にようやく閉会しました。平成24年度決算は、神奈川ネットは認定しませんでした。
一般会計約540億円の歳出決算で、財政状況を表す財政力指数は、1.044となり、平成21年度を境に急激に悪化しています。また、財政の弾力性を図る経常収支比率は、97.6%で、自由財源がほとんどない状況です。財政が逼迫している中、地域手当の3%引下げをはじめ、職員給与の削減に着手したことは、一定の評価はできます。しかし市長は、地域手当が国の制度であることをことさら主張し、地域手当の問題点や改善すべき点を語らず、ただ削減の対象にして財政効果を上げただけでした。国でも地域手当見直しの動きがある中、課題を指摘し意見を出す等のアクションを起こす志もなく、国からの指示待ちの姿勢では、地域主権のまちづくりはできません。
ほか、地域のつながり推進課を新規設置したものの、市民協働は進みませんでした。地域福祉は、地域の様々な支援主体をコーディネートするしくみが、なかなか作れないでいます。また、働きづらさを感じている若者の就労支援も、手をこまねいている感は否めません。女性の管理職登用は、部長ゼロ、次長級2人、課長4人にとどまり、男女共同参画社会を実践しやすい市役所であるにもかかわらず、低調です。生活のもっとも身近な課題であるごみ問題は、現ごみ処理基本計画の相次ぐ見直しで、計画自体未だ定まらない不安定な状況です。
松尾市長は、全部局に7%シーリングをかけ、職員給与を削減し、議会も報酬削減で協力してきました。行革市長の元、行革が目的化してしまい、市民サービスは豊かになったのか、鎌倉の文化やみどりは守られたのか、疑問を持たざるを得ない決算でした。