間違いだらけのごみ処理有料化には反対!

 3月の議会で違法性が指摘され取り下げた、鎌倉市のごみ処理有料化に向けての条例が、6月議会で再提案されました。神奈川ネットワーク運動は、この条例に反対しましたが、11対13(退席1)で可決しました。反対理由は以下の通りです。

①有料化は施策失敗のつけ

現ごみ処理基本計画は、生ごみ資源化施設の代替案として、2か月余りの急ごしらえで市長が職員に作らせたものです。当初の計画では、約14000トンのごみ減量が示されました。議会が反対する中、市長が「できる」を繰り返し強引に進めてきた結果、多くの施策は失敗し、結局「やりたくない」と言っていた有料化に舵を切ることになりました。失敗のつけを市民がかぶることになったのです。

②有料化実施でも3万トンを切らない

今泉での焼却を終え、名越1か所での焼却になる平成27年度には年間焼却量を3万トン以下にしなければなりませんが、市が試算した現実的な見込みでは、31637トンであることが分かりました。有料化を実施しても3万トンを切る見通しを持っていないのです。ごみ処理基本計画は破綻しています。

③戸別収集の見積もりを隠ぺい?

市が積算した戸別収集に係る見積りとは別に、昨年11月に許可業者が出したものが存在していました。市が試算した7100万円の赤字に対して、業者の見積もりでは7億円の赤字になる計算です。東京オリンピックや東日本の復興に資材や人材が集中していることも影響しています。昨年12月議会で、戸別収集は市民の理解が得られていないとして先送りする方針転換をしました。理由は別にあったのではないかと疑われます。

④有料化の収入は何に使うの?

ごみ処理基本計画では、戸別取集と有料化はセットになっています。有料化で得られた収入は、施設建設基金に積み立てるとしていますが、戸別収集に係る経費は莫大で、基金どころではありません。仮に戸別収集を実施しないとしても、有料化による収入の使途はどこにも明記されておらず不明で、日常のごみ処理経費に使われることも考えられ、看過できません。

⑤事業系ごみはもっと減る

分別せずに排出する事業者があり、まちの中で収集業者が分別している姿が散見されます。他市のごみ混入も発覚しました。排出事業者への指導の必要性は、たびたび指摘してきましたが、市は放置してきました。

⑥新焼却炉の整備を急げ

新焼却炉では焼却量を3万トン以下にする制約はありません。32億円もかけた古い名越焼却炉の大規模修繕は失敗で、新焼却炉建設を急ぐべきです。