生活困窮者自立支援モデル事業中間報告

 神奈川県では、生活困窮者自立支援法の来年4月からの施行に向けて、今年120日から「自立相談支援モデル事業」を行なっています。相模川を境に県西部を社会福祉法人神奈川県社会福祉協議会が、頭部を一般社団法人インクルージョンネットよこはまが受託しました。経済的困窮、住いの喪失、労働問題、障がい、DVや虐待等でさまざまな困難に直面している人に対して、一人一人の状況に応じて支援を行っています。

 7月末までに1620件の相談があり、支援対象者は129人、40代が33人で最も多く、65歳以上26人・3022人と続いています。相談内容は、生活費・住い・仕事・家族・病気・・・の順で、相談後の状況としては、課題の整理・住いの確保に続いて、気持ちの安定、生活保護に15人つないだことが県の生活援護課から報告されました。

 インクルージョンネットよこはまからは、様々な団体との連携を相談・支援に活かし、必要なチーム体制で継続的に支援する事例報告がありました。

 鎌倉市でも、「インクルージョンネットよこはま」の専門相談員が市役所で出張相談を行なっています。毎月第2・4水曜日の午後1時~2時・2時半~3時半・4時~5時の3枠で、予約制です。申し込みは、平日の午前830分~正午、午後1時~515分に電話か直接生活福祉課へ。6・7月はすべての枠が埋まり、8月もほぼ埋まっているということで、ニーズがあることが伺えます。

 自立相談支援事業と住宅確保給付金(離職により住宅を失った生活困窮者に家賃相当の給付金)の支給事業は市の責務とされ、法律上義務付けられていることから、鎌倉市は、県事業を継続する形で市独自に進めていくことになると思われます。30代40代の生産年齢世代の困窮が、これからの社会に及ぼす影響を考えれば、今対策を打つことは必然です。さらに相談後の生活支援や就労につなぐ体制と、継続支援が求められます。