声かけふれあい収集で高齢者の見守り

 鎌倉市は、ごみ出しが困難になった高齢者世帯に対して、「声かけふれあい収集」を行っています。2013年度において、544世帯678人が登録されています。見守りという意味でも大変貴重な取り組みです。実際、収集に行った職員が、亡くなっていた場面に直面したこともあり、救急車を呼んで高齢者が助かった事例もあるとの報告でした。今は、予算をつけずに毎日の収集体制の中でやりくりして行なっています。

 ごみ処理基本計画では戸別収集を実施することになっていますが、時間的なことに加え、民間委託することから、戸別収集体制の中で声かけふれあい収集を組み立てることは困難です。

 戸別収集については、201210月から一部地域でモデル事業を続けています。市内全域での実施については、未だ方針が定まっていません。来年41日から開始予定の有料化実施における検証期間を経て決定するとし、ごみ処理基本計画の最終年度である2015年度中の実施はできないとのことです。市内全域での実施の有無を明確にしないまま、年間5400万円を超える経費を投入し、限定地域だけを対象として継続させることは、市民サービスの公平性からも、好ましいことではありません。

 戸別収集モデル事業は止めて、その予算を声かけふれあい収集の制度を正式に構築し、一人暮らしや高齢者世帯の見守りとして充実させた方が、より市民の安心な暮らしにつながると考えます。