ユニットで介護保険「総合事業」学習会
1月25日、鎌倉ユニット主催の介護保険総合事業の学習会に参加しました。講師は、鎌倉市高齢者いきいき課の職員です。鎌倉市の高齢化率は、現在30.18%になり、要介護認定者は1万人を超えました。介護給付費は、介護保険制度が始まった2000年には40億円でしたが、2015年度には予算額で148億円に上っています。
今回の介護保険法の改定で、要支援1・2の中の訪問介護(ヘルパー事業)と通所介護(デイサービス)が、全国一律の保険の給付対象から外され、市町村の裁量で行う「総合事業」に移行することになりました。すでに横浜市・横須賀市・小田原市等では総合事業を開始しています。鎌倉市の場合は、2017年4月の開始に向けて、今夏を目途に内容を決めていく予定です。
国の考え方は、ヘルパー事業もデイサービスも、専門の介護員によるサービスと、「多様なサービス」として、基準を緩和した人員配置の事業所や地域のボランティアによるサービスを想定しています。市町村が独自に基準や報酬単価を決めることになり、国の保険制度でありながら自治体の力量によって格差が生じることについては疑問です。
報酬単価が引き下げられれば事業の存続が危ぶまれ、撤退する事業所が出てきます。また、総合事業のサービスは、介護認定を受けなくても25項目の基本チェックリストだけで利用することができ、利用者にとってのメリットはあるものの、事業所サイドからは報酬単価によっては非認定者の受け入れを限定、あるいは拒否することもあり得ます。鎌倉市は、総合事業の組み立てに当たって、2016年度早々に事業所にアンケート調査を実施するそうです。まず現場の声を聴き、反映させることが求められます。