ごみの戸別収集全市実施はさっそく見直し

 鎌倉市は、昨年1029日に、ごみの戸別収集を段階的に導入する方針を発表したところです。わずか3か月後の127日に、方針見直しの報告がありました。しかし、2016年度予算には計上しないものの、市長は、戸別収集と有料化は一体であるとし、多額の経費負担を伴う戸別収集に固執しています。公約したことであっても、情勢を捉え、潔く断念することも必要です。

 市は、「戸別収集の減量効果を見込んで平成30年度にごみ焼却量を3万トン以下に削減する計画としていた。」としています。しかし、ごみの焼却量は32,618トンと推計しており、戸別収集を全市実施しても年間700トンの減量効果しかないことから、戸別収集だけでは3万トン以下にはならないということです。残りの約2000トンをどうするのか。他の施策について、具体策や数値目標は示されず、ずさんな計画と言わざるを得ません。

 家庭ごみについては、昨年4月から始めた有料化の効果を上げる工夫や、事業系については、排出者への指導もさることながら、収集許可業者の協力が欠かせません。事業系ごみの分別が進まなければ、市職員による収集体制に変える等の対策が必要です。

何といっても安定したごみ処理のためには、新焼却炉の建設を急ぐことです。