新春に寄せて

穏やかに年が明けました。昨年を振り返ると、気候では暑い日と寒い日が交互に訪れ、心地よい季節が短かったように思います。世界情勢では、英国のEU離脱、米国大統領選のトランプ氏当選は、大方の予想に反する結果で、内向き・不寛容な社会への進行が懸念されます。私たちは、真の民意がどこにあるのか見極める目を持ち、格差社会が生み出す人々の不満の大きさに気付かなければなりません。

国内でも、広がる貧困格差や介護・医療・年金の抑制策が進められる中、政治とお金の問題は後を絶たず、政務活動費の不正受給が各地で明るみになりました。さらに、地方議会議員の身分保障を求める議員年金制度再構築の動きも具体化し、政治への不信は高まるばかりです。また、TPP・年金制度・IR法案等、審議不十分なまま強行採決が繰され、市民の意を反映し、民主的に政治を行うことがいかに大切かを考えさせられます。

一方鎌倉市では、31%の超高齢時代における介護保険と地域福祉を両輪とした高齢者福祉・子育て支援・市役所本庁舎を含む公共施設の再編整備・新焼却施設建設計画等、市民生活に必要な急ぐべき事業が停滞しています。市役所が迷走状態から抜けきれません。

地域では、高齢者や子育て世代の家事支援や空家活用の居場所支援等を行っている市民団体、リサイクルを通して女性の自立支援を行っているNPO等、自分たちの住むまちのあり様を自分たちで考え、実践している市民がいます。神奈川ネットワーク運動は、草の根の市民社会の活動に学び、つながり、生活に根差した政治を進めていきます。