またもや迷走!鎌倉市のごみ処理施策
将来にわたって安定したごみ処理を行うために、山崎浄化センター未利用地での生ごみ処理施設を造らない計画に変更した松尾市長。生ごみは家庭で処理できる唯一のごみだとして、家庭や事業者に処理を委ねました。さまざまな施策で燃やすごみを減らす努力をしてきましたが、今泉の焼却炉を止めた後の名越1か所での年間焼却量を3万トン以下にするまでには至っていません。他所に焼却に出している現状は不安定で、新焼却施設の建設が急がれます。しかし、昨年10月の市長選直前から、逗子市との焼却の広域化をほのめかす市長の言論により、市内での新焼却施設の計画が揺らいでいます。
今回の2018年度の予算では、今泉クリーンセンターでの「生ごみ減容化施設」建設に向けての経費が提案されました。生ごみ減容化施設とは、微生物を混ぜ込んだ土に生ごみを投入し攪拌し消滅させるもので、大きな「キエーロ」的な施設のようです。市民の生ごみを分別収集して処理する施設を造り燃やすごみを減らすというのは、市長が否定した山崎での生ごみ処理施設と考え方は同じでは?結局、現市長のごみ施策は前市長の流れを汲んだものに帰ったということになります。
ただ、山崎浄化センターでの生ごみ処理施設の場合は建設費がかかりましたが、生ごみで電気を作るという夢がありました。だから生ごみの分別収集に協力したいと思いました。しかし、今回はエネルギーの創出にもならず、ただごみの量を減らすだけの施設で、夢も希望も持てず気持ちが奮い立ちません。生ごみを燃やして電気になるのなら、私は燃やすごみに出して原発ゼロを考えるものとしたい。
たとえ収集体制を構築し、今泉に生ごみ減容化施設を造り、燃やすごみを減らし、逗子にお願いできたとしても、逗子では財政難の影響か他市の処理費を引き上げると伺いました。さらに、近い将来建て替えも必要になると推測され、鎌倉市のごみ処理は益々不安定な状況に陥るのは目に見えています。高額な処理費を他市に支払い続けるより、自前の新しい焼却炉を造ることに向き合うべきと考えます。