鎌倉市の慣例に沿わなければ条例違反とするのですか

 2月議会で「鎌倉市省エネルギーの推進及び再生可能エネルギー導入促進に関する条例」を議員提案しました。これまで自治体の条例を手掛けてこられた有識者の先生方にならって、一般的な条例の作り方で作成しましたが、鎌倉市の法制担当の見解から、結果的に条例違反と判断している部分があることがわかりました。

 今回ネットが提案した条例は、施行日を平成24年6月1日にしました。夏の電力需要が上がる前に、市民や事業者にお知らせしたいとの思いからです。まず鎌倉市のエネルギー政策の基本を先に示し、その方針に沿ってエネルギー計画を策定するという考え方です。国の環境基本法でも、平成5年11月19日に公布・施行で、計画は約1年後です。条例の作り方として、まず条例を市民の皆さんにお知らせして、市の方向性をしっかり示し、計画はその後の施行にするのが一般的とされています。

 しかし、鎌倉市の見解は、条例の施行日には計画が策定されていなければならない。とするもので、条例の施行日に計画ができていなければ、条例の意に沿わない期間が生じる。つまり、結果的に条例違反になるという見解です。

 鎌倉市の手法も一つの考え方であり、見解の相違です。しかし、見解の相違に止まらず、条例違反とする考えを持ち、それを言葉にしたことは、非常に重大だと考えます。しかも、法制担当から、「条例違反」という重い見解を投げられた私たちは、一生懸命取り組んできただけに受けた傷も深いです。こういう鎌倉市の姿勢が、窓口対応などの市民サービスに現れるのではないかと大変懸念されます。鎌倉市の慣例以外は受け入れないというかたくなな姿勢ではなく、これからの時代は柔軟な気持ちで臨んでほしいと思います。

 最後に、今後も条例施行日と計画策定日について、調査活動を行なっていきます。この記事をお読みになった皆さんも、是非神奈川ネット鎌倉まで情報をお寄せください。