地震で停電、情報がなくて不安

 鎌倉市議会2011年度予算審議の最中でした。3月11日14時40分過ぎ、ゆらゆらっと揺れたかと思ったら、停電になり、その後ぐらぐら大きな横揺れが続きました。予算委員会を行なっていた市役所の全員協議会室から、隣にある御成小学校の校庭が全貌できました。揺れ始めた時、校舎近辺に集まっている子どもたちがたくさんいました。下校前だったのでしょうか。次々子どもたちが校舎脇の緊急避難用の滑り台から下りてきます。「早く校舎から離れて!木のほうに行かないで、校庭の真ん中に集まったほうがいい」と、目にした議員からは口々に子どもの安全対策について話が出ました。

 一旦議員控え室に戻ると、本棚の本が落下していました。余震が続き、市役所全員の非難が通知され、外に出ました。携帯電話がつながらず、家族の安否も知ることができません。近所に連絡できず、自宅の様子もわかりません。防災行政用無線も一向に流れません。流れたのかもしれませんが、何もわかりません。停電がどこまで及んでいるのか情報がありません。職員は部局ごとに集合していましたが、それぞれメガホンのようなものを準備した方がいいのではないかと思います。

 市役所も4時に本日の業務は終わり、議会も延会となったため、車で岐路に付きましたが、停電は市内全域に及んでいたようで、どこまで行っても信号がついていません。道路は渋滞。中には近隣住民が交差点の通行を裁いているのを見かけました。警察は出払っているのか姿を見ません。電車が止まっているので歩いている人もたくさんいました。コンビニは行列が出来ています。日頃から備蓄しておくことが必要です。防災行政用無線は、一つの情報が一度しか流れず、聞き逃したらしばらく情報がわかりません。同じ事を二度三度流してほしかった。今回の地震を教訓に不備を改善し、被害を最小に抑えるよう再整備が必要です。中でも、防災行政用無線の更なる充実は必須です。また、情報発信とミニ防災拠点の早期開設のしくみを再構築すべきです。

 今泉小学校では、3月11日に6年生のディズニーランドへの卒業遠足を予定していたそうです。インフルエンザが流行したことから、取りやめましたが、それが幸いしました。子どもたちも自宅で、防災対策を考える機会になったと思います。自宅も地域も役所も、日頃からの心構えが本当に大切です。