議員定数減の議会改革は行政改革とは切り離す

 神奈川県議会の議員定数等検討委員会は、2015年春の統一地方選で議員定数を2減らして105にする報告書を25日に議長に提出しました。検討委員会では、90人レベルにまで削減する議論まで出たそうですが、2減にとどまりました。この報告書で興味深いことが2点ありました。県人口が増加しており、定数減を前提に議論する理由はないとしたことと、議会改革と行政改革は次元を異にするとしたことです。

 選挙の前になると議員定数削減の議論が起き、適正な定数の根拠がないまま、財政が逼迫していることを理由に挙げられがちです。今回の報告は、常任委員会の人数のバランスを考慮しつつ、人口増加により多様な民意を反映させることは必要であり、行財政改革とは別の次元で考えるものであるということでしょう。

 鎌倉市議会の場合は、行革に寄与するということで昨年4月の選挙で定数2減の26人になりました。4つの常任委員会は、委員が6人のところと7人のところができました。私が所属する観光厚生常任委員会は6人になり、委員長(私)を除き5人で審議しています。福祉においては、おおよそ一人しか発言しない状況です。鎌倉市の人口が増加していることを考慮すれば、多様な市民意見の反映には遠く、また、執行機関に対するチェック機能を十分果たせているのか疑問で、襟を正す必要があります。行革を言うなら、恒常的な報酬の見直しをすべきでした。